written by CHECK&STRIPE staff
最近読んでよかった本を3冊ご紹介させていただきます。



『ラブという薬』いとうせいこう・星野概念(リトル・モア)

作家・クリエーターのいとうさんと精神科医の星野さんの対談集。
精神療法の話から、現在のSNS・メディアや世界情勢への危機感などをわかりやすくおしゃべりしています。
書き留めておきたい言葉がたくさんあって、何度も読み返したい本です。



『たすかる料理』按田優子(リトル・モア)

東京・代々木上原の「按田餃子」の気楽な雰囲気が好きです。
その店主さんの料理哲学が目からウロコでした。一本筋が通っていてかっこいい。
同じ著者の『冷蔵庫いらずのレシピ』も実用的でいい本です。



『丁寧に暮らしている暇はないけれど。』一田憲子(SBクリエイティブ)

長年生活回りの取材をされている一田さんならではの、すぐに真似したいアイディアが紹介されています。
私にもできそうな家事のマネージの仕方にとても共感しました。

3冊に共通しているのは「頑張りすぎない」ということ。
仕事も趣味もつい熱中して近視眼的になりがちですが、少し距離をおいた視点が大事だな…と思う今日この頃です。

森下典子さんの『日日是好日』を読みました。

秋に公開される予定の映画の予告編を見て、

学生時代から、8年間続けていたこともあり懐かしくて

原作を手に取り読んでみることにしました。

 

 

茶道を習い始めたときに一つ一つの動作の意味やつながりが

さっぱりわからなくて先生の言われたまま動いていました 。

続けていると一連の動作が身体の中に染み込んで

無意識に動けるようになったときの喜びは

自分自身も体験したことなので読んでいてとても共感しました。

 

釜が「しゅーっ。」と沸騰する音がします。

そこへ柄杓で、お水を差すのですが、

その時に、音が消えて静寂が訪れます。

その場の空気感が好きでした。

 

先生とのやりとりなど、自分の思い出と重なり、時折泣きそうになりました。

本当に、いい思い出であり、貴重な時間だったと思います。

 

水無月のお菓子で久々にお薄を点てました。

今は、簡単に点てるだけになりましたが、

いつか学び直したいです。

秋の公開が楽しみです。

 

 

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神戸店が、おかげさまで7月7日で12周年を迎えました。

 

大雨のため会期を11日まで延長しております。

日頃の感謝の気持ちを込めて、お得なセットや、リバティプリントのFentonや

夏らしいレースの生地などを豊富にご用意をしております。

お買い上げいただいた方のお子様には風船のプレゼントもございます。

スタッフ一同、みなさまのご来店をお待ちしております。

 

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平野啓一郎さんの『マチネの終わりに』(毎日新聞出版)を読みました。

図書館で予約を入れたとき、約50人待ちでした。

予約を入れ、受け取り可能の連絡が来てから1週間以内に借りに行くという決まりがあり、
借りられる期間は2週間なので、1人最大でも3週間、
50人待ちということは150週間待ち、
150週÷4=37.5ヶ月、
ということは約3年待ち、、、
と思いながら、他の本を借りつつ時は過ぎ、
半年ほど待って借りることができました。

 

平野さんが学生時代に『日蝕』で、当時最年少で芥川賞を受賞されたことがとても記憶に残っていたのですが、難しそうな印象があり、平野さんの本は読んだことがありませんでした。

 

あまり前情報を入れずに読んだのですが、この「マチネの終わりに」は読みにくさなどは全くない大人の恋愛小説でした。

 

人生の中で、恋愛に限らず、ボタンの掛け違いによって生じる出来事はたくさんあるのだと思います。

その掛け違いに気付いてしまったこと、気付かなかったこと、それをしょうがないと思うこと、そうは思えないことなど、考えさせられる小説でした。

年頃の子どもに伝わってほしい言葉や気持ちが

思うように伝わらない、届かないことはよくあります。

 

どちらも感情的になってしまうこともあれば

大人の言葉は入ってこないということもあり、

どうすればいいのかなぁ。。。と思った時に

本に書かれた「ことばのちから」を借りてみようと思いました。

 

最近の子は学校で読書の時間がしっかりと確保されているようです。

「よかったから読んでみて。」と糸井重里さんの

『ボールのようなことば。』と『ふたつめのボールのようなことば。』

を渡してみました。

      

色んな立場で考えられる短い言葉たち。

子どもにどれだけ響いたのかはわかりませんが何か考えることのきっかけに

なるといいなと思います。

 

『ボールのようなことば。』に松家仁之さんが解説にて

→この本が、中学生や高校生のころ、自分の手もとにあったら、

 どれだけ息をするのが楽になっただろう、

と書かれていました。

音楽や本への出会いは時には自分のパワーになってくれることがあると思います。


「いとしいたべもの」森下典子著

タイトルとこのイラストに惹かれ、手に取った本。
たべものにまつわる著者森下さんの思い出エッセイ集です。
昭和世代には、「分かる!」と共感できる身近なたべものとシチュエーション。

たねやの水羊羹
ごはんですよ!
サッポロ一番味噌ラーメン
子供の頃に作ったポテトサラダの話
などなど。

読んでいると、どれもこれも食べたくなる言葉の描写に加えて、
森下さんご自身が描くイラストが、とても素敵です。

私はサッポロ一番といえば、しょうゆ。
というより、子供の頃、家で常備していたインスタントラーメンは
唯一、サッポロ一番しょうゆだけだったので、
インスタントラーメン!といえば、サッポロ一番しょうゆ、です。

父が好きで、朝昼晩の三食以外で、
時々母に頼んで作ってもらっていました。
「私も食べたい!」と小さなお椀に分けてもらったのを思い出します。

インスタントラーメンひとつにしても、
きっと各家庭それぞれの思い出がある。。。
食欲をそそられるのと同時に、あたたかい気持ちになる一冊です。

続編「こいしいたべもの」も出版されているので読んでみようと思います。

原田マハさんの『楽園のカンヴァス』(新潮文庫)を読み、話の展開、設定などすべてに於いて心を鷲掴みにされました。

MoMA(ニューヨーク近代美術館)にあるルソーの「夢」に酷似した絵を所有する大富豪から、絵の真贋判定を任されたMoMAのキュレーター ティムと研究者 織絵。大富豪は、7日間でこの絵の真贋判定をし、正しく判定した物にこの絵を譲ると告げ、謎の古い物語を2人に読ませます。

その物語を読み進めていくと・・・

 

現代と過去、謎の物語の時代と3時代に分かれた設定になっています。

美術のことを詳しく知らなくてもどんどん引き込まれていきます。

どうやって海外の絵が日本で展示されるのかなども描かれていて、ストーリーと直接関係のない話も興味深く、森ビル森美術館設立準備室、MoMAに勤務後、フリーのキュレーターになられた原田さんにしか描けない物語だと思いました。

 

物語の中で、現代の織絵は岡山県倉敷市にある「大原美術館」の監視員として働いていて、大原美術館のことも描かれています。大原美術館にはルソーの絵もあるので、近々ぜひ訪れたいと思いました。

なかしましほさんの「たのしいあんこの本」を買いました。

なかしまさんの本は以前から大好きで、過去の本もたくさん持っています。
そして今回はあんこの本!あんこ好きにはたまらない本です。
見ているだけでも楽しい本なのですが、まずはシンプルにあんこを炊いてみました。
大変なのかなと思っていましたが、手順どおりにやってみると意外と簡単においしいあんこが炊けました!

出来上がりを待ちながらゆっくりと時間をかけてコトコトと小豆を煮る時間もまた楽しいものだなと感じました。
おいしく出来上がったあんこは、トーストにのせたりヨーグルトに添えたりして楽しんでいます。
あんこを使ったお菓子のレシピもたくさん載っているので、いろいろ作ってみたいと思います。

脚本家 木皿泉さんが、ご自身のエッセイの中で紹介されていてとても気になっていた、佐川光晴さんの『おれたちの青空』(集英社文庫)を読みました。

ハッピーエンドの物語を読んだり見たりすると、小説やドラマだからこんな風にうまくいくんだ、現実はそうではない、と思うことがよくあると思います。

ただ、現実にもこういうことがあるんだよということを知ってほしい、木皿さんがそうよくエッセイなどに書かれていて、うんうんと頷いているのですが、この佐川さんの物語にもそういうところがとても感じられました。

 

昔からなぜかわからないのですが、家族ではない人たちが同じ場所で暮らしている、という物語に惹かれる傾向があり、この「おれたちの青空」は、札幌の児童養護施設で暮らす子どもたちとその施設を運営しているおばさんの物語です。

 

この本を読んでいる途中に、ああ、読み終わりたくないタイプの本だなと思いながら、インターネットで佐川さんの本を調べていたら、シリーズだということが分かりとても嬉しくなりました。

 

最初に読んだのが「おれたちの青空」でしたが、これはシリーズの2巻だったようで、今シリーズの1巻の「おれのおばさん」を借りています。このあと「おれたちの約束」、「おれたちの故郷」と続くので、これからしばらく心は札幌・・・ということになりそうです。

放っておけばどんどん増える本。
置き場などにも困るので、最近はなるべく図書館で借りることにしています。

しかし、やはり手元に置いておきたい本があります。
そんな本を見つけると、一応悩んではみるのですが、もう自分の本棚に入っていることが頭の中に描かれています。

 

最近買いだしたのがこちら。
 
『向田邦子全集』(文藝春秋)
今2巻を読んでいるのですが、2巻は小説「あ・うん」です。
時代が違うところが新鮮で、今のところこの話がずっと続いてほしい、主人公たちの日常をこのままずっと見続けていたいと思いながら読んでいます。

 

そしてこちらも手元に。

『森のノート』酒井駒子(筑摩書房)
絵本作家 酒井駒子さんの、絵とエッセイから成る画文集。
とても素敵な本なので、夜眠る前のゆっくりとした時間の中で読むことにしています。

 

こうしてやっぱり本は増えていきます。。。

冬の夜にあたたかい飲み物をかたわらに読書するのは、何ものにも代えがたい楽しみです。
おもしろかった本を三冊紹介させていただきます。



『みみずくは黄昏に飛びたつ』(新潮社)
村上春樹・川上未映子

高校の頃からの村上ファンですが、愛読者もそうでない方も読みごたえのある一冊です。
インタビューが進むにつれ、新刊『騎士団長殺し』を読まずにいられず、一旦中断して4日で一気に読了したほどでした。
インタビュアーの斬り込んだ質問が思いがけない答えを引き出していく展開が興味深いです。




『一汁一菜でよいという提案』(グラフィック社)
土井善晴

毎日作るごはん。品数はできるだけ多い方がいいと思いこんでいましたが、この本を読むと気が楽になります。
一品一品をていねいに作る大切さを教えてくれる本です。



『猫ごよみ365日』(誠文堂新光社)
トラネコボンボン 中西なちお

C&Sでも大人気のトラネコボンボンさんの新刊です。
365日(正確には366日)全て違うバラエティに富んだ猫ちゃんたち。
気ままにページをめくるのもいいですし、自分や家族の誕生日はどんな絵かしらと本を開くのもまた楽しいです。
12月23日から吉祥寺のギャラリーフェブさんで原画展が開催されるのも楽しみです。